お墓の地面を装う敷砂利
お墓参りに行くと、まず雑草を抜く作業から始める方は少なくないでしょう。季節によっては、うんざりするほど雑草が生い茂っていることもあるかもしれません。しかし、ふと見ると隣の区画にあるお墓にはほとんど雑草が生えておらず、不思議に感じたことはありませんか。
もちろん除草剤などでこまめな手入れを行っているのかもしれませんが、よく観察してみると、雑草が生えていないお墓には敷砂利が敷き詰められていることに気が付くはずです。
今回は、お墓の敷砂利、玉砂利について調べてみました。
敷砂利の意味
雨上がりにお墓参りに行くと、大きな水たまりができていたという経験はないでしょうか。また、お盆でのお墓参りは雑草との戦いで、お参りをする前に疲れてしまうという方も多いはずです。
水たまりができたり、ぬかるんだりするのは土の吸水性に問題があることが考えられますので、水はけの良い土に入れ替えるなどの対策が必要になります。雑草対策としても考えたいなら、敷砂利を敷くのが効果的で、リーズナブルです。
砂利に除草効果はありませんが、雑草を生えにくくする効果は期待できますし、石の重みで墓地全体が締まって見え、安定感を与えてくれます。砂利の種類や色によっては高級感を出したい場合にも効果的であるうえ、地面のぬかるみを軽減するためにも役立ってくれるでしょう。
また、雑草対策として除草剤を利用するのも良い方法ですが、除草剤をまけば雑草が生えないというわけではありません。あくまでも雑草が茂るペースを遅くするだけなので、年に数回はまかなければならないでしょう。除草剤の成分によっては、墓石を傷めてしまうことがありますので、注意が必要です。
塩をまいて雑草を根絶するという方法もありますが、墓石にも塩害が及びますので、絶対にやめましょう。
敷砂利の歴史
日本庭園においては、枯山水に代表されるように石は古くから使われてきましたが、お墓に敷砂利を敷くという方法は、案外歴史が浅いようです。なぜなら、昔は火葬ではなく土葬が一般的だったため、遺体を土に還らせるために、お墓の地面は土である必要がありました。
土葬の習慣がなくなった現代では、ご先祖様たちの住処であるお墓周りの景観を整えたいという気持ちの表れが、敷砂利が用いられるようになったきっかけかもしれません。
お墓に使われる敷砂利の種類
お墓の敷地に敷く砂利にも、いくつか種類があります。
主に使われるのは、砕石、砂利、玉砂利(玉石)の3種類で、それぞれ色や形、価格が異なるため、好みや予算で使い分けると良いでしょう。
それぞれの特徴をご紹介します。
砕石は、その名の通り天然の岩石を砕いたもので、全体的にゴツゴツと角張った形が特徴です。落ち着いた印象があり、水はけも良くなるでしょう。
砂利は、粒のサイズが1cm弱~2cmほどと、3種類の中では一番小粒です。踏み心地が良いのが特徴で、最近では五色砂利と呼ばれるカラフルなタイプが人気を集めています。
玉砂利は、角がなくつるりと丸い石で、白や黒、赤など色合いの種類も豊富です。白玉砂利は、白い石灰石を砕き、専用の機械にかけて丸みを出したもので、お墓周りを明るい印象にしてくれることから、人気があります。黒玉砂利は、あでやかな光沢があり、高級感を出したいときにはぴったりでしょう。墓石の色を選ばないのもメリットです。最後の赤砂利は、発色が良く、洋風の雰囲気にも馴染むため、凝ったデザインの墓石にも良く合います。
これ以外にも敷砂利には多くの種類がありますので、探してみてはいかがでしょう。
砂利の敷き方
近年では、ホームセンターはもちろん、通販でも敷砂利が販売されています。自分で敷くことも可能ですが、どれくらいの量の砂利が必要なのか見当を付けるのは素人では難しいですし、重量もあるので運ぶのも大変です。石材店に依頼する方が賢明でしょう。
費用としては、除草作業や治水対策などを行うか否かによって異なりますが、1㎡あたり数千円~10万円程度かかります。
敷砂利代は別ですので、注意してください。
まとめ
敷砂利には、お墓の景観を良くする以外にも、雑草や水たまりを防いでお手入れを簡単にする効果も期待できます。
自分で敷くのは大変ですので、石材店に依頼すると良いでしょう。
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