
目次
お墓や仏壇の前などで行う先祖供養。手を合わせて、花や食べ物を供えるイメージがありますが、漠然としたイメージがあるだけで、正しいやり方を知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は供養の仕方について、そもそもなぜ供養を行うのか、宗派によってやり方は違うのかということから、正しい供養の仕方まで解説します。
また、供養の対象は死者や先祖のみではありません。家族の一員でもあるペットや人の想いがこもった人形などを供養することもありますので、ペットや人形の供養の仕方についても説明します。
供養の意味とは?宗派によって違う?
お墓参りの時や、仏壇の前に座る時は必ず手を合わせて供養しますが、そもそも供養にはどのような意味があるのでしょうか。また供養の仕方は宗派によって違うのか、無宗派、無宗教の場合はどのように供養して良いのかも気になる人は多いでしょう。
供養の意味と宗派によって供養の仕方は違うのかを解説します。
供養する意味とは?
供養とは亡くなった人の冥福を祈る行為と認識されがちですが、本来の仏教での考え方では仏へ供物を捧げる行為でした。
そして、実は供養には「仏教供養」「追善供養」「行供養」の3つの種類があります。
仏教供養とは、先述したように仏教の本来の供養の意味で、仏や諸天(しょてん)、菩薩に対して供物を捧げ、尊敬の気持ちを表す行為です。
追善供養は多くの人が抱くイメージの供養です。生きている人が亡くなった人に対して、冥福を祈る行為であり、生きている人の善行が亡くなった人の善行となり、善い行いが巡って自分へ返ってくるという考え方から生まれました。
そして行供養とは、仏道修行を指す言葉です。修行というと大袈裟ですが、ようするに善い行いをして徳を積むことを行供養といいます。
曹洞宗・真言宗・臨済宗など宗派の違いは?
お坊様に来ていただいて故人の供養を行う場合、宗派によって供養の仕方は違うのか、宗派が異なるお坊様にお願いしても良いのか気になる人は多いでしょう。
結論からいうと、宗派の違うお坊様に供養してもらうことは問題ありません。なぜなら宗派は違っても元々の仏教の考え方は基本的には同じだからです。
ただし、一緒に供養をする親族の中には必ず同じ宗派のお坊様でなければ嫌だと感じる人もいるので、他の宗派のお坊様に供養を依頼する場合は、周りの意見も聞いてからにしましょう。
無宗教でも供養はできる?
無宗派あるいは無宗教でも、供養は可能なのでしょうか。この問題も結論からいえば、供養は可能です。無宗派あるいは無宗教の場合、供養の仕方に決まりやこだわりはないので、各自が思い思いの形で故人を偲ぶことになります。
ご先祖・親族の供養の仕方
ここからは、供養の仕方について解説します。宗派によっては細かい部分が異なる場合がありますが、基本的には同じと考えて良いでしょう。
仏壇・お墓前での供養の仕方
供養の仕方は、堅苦しく考える必要はありません。基本的には以下の方法が挙げられます。
- 仏壇に手を合わせる
- 線香をあげる
- お茶や食べ物を供える
- 花を飾る
- お墓参りに行く
- お墓をきれいにする
また、これらをすべて行わなければいけないわけではありません。大切なのは死者の冥福を祈る心なので、仏壇やお墓の前で手を合わせ、心の中で祈りを捧げるだけでも立派な供養といえます。
永代供養の仕方
永代供養とは、親族に代わってお寺や霊園墓地が供養を行うことです。身内や子孫がおらず、供養を行う人がいない場合やお墓がある地元を離れて暮らしていてなかなか地元に戻って供養ができない人が永代供養を行う場合が多いです。
永代供養を希望する場合は、永代供養を行っているお寺や霊園墓地から希望するところを選び、依頼すると良いでしょう。
ペットや人形などの供養の仕方
家族の一員でもあるペットや人の想いがこもっていて単純にゴミとして捨てられないような人形は、供養してあげることで魂や想いが浄化されるでしょう。
ペットや人形の供養方法をご紹介します。
猫や鳥などペットの供養の仕方
ペットの供養の方法として、まず自宅に遺骨を保管する方法が挙げられます。庭があれば庭に埋めて、お墓を作ってあげると良いでしょう。
また、ペット霊園にお願いする方法もあります。ペット霊園は管理費がかかりますが、人と同じように供養してもらえるので安心です。ペット霊園には、合同で埋葬するタイプもあります。
人形の供養の仕方
人形の供養としては、お焚き上げ供養がおすすめです。お寺や神社に人形を持ち込み、お焚き上げしてもらうことで供養ができます。もし人形供養をしてくれるお寺などが遠方の場合、郵送でお願いできる場合もあります。また人形供養代行サービスもあるので、人形供養したいけれど、なかなか時間がない場合は検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
供養には、さまざまな方法とそれぞれに意味があります。しかし、供養の仕方に厳密な決まりはなく、気持ちがこもっていることが何より大切なので、例え手を合わせて祈るだけでも立派な供養となるのです。
供養をすることは、自分に善行が返ってくることでもあるので、心を込めた供養をするように心がけましょう。
墓地・霊園選びでお困りですか?
「霊園さがし」は、全国の墓地・霊園情報を掲載したポータルサイトです。さまざまな条件から、あなたの探しているお墓を見つけることができます。まずは以下からお探しのエリアをお選びください。

墓地・霊園選びでお困りですか?
「霊園さがし」は、全国の墓地・霊園情報を掲載したポータルサイトです。さまざまな条件から、あなたの探しているお墓を見つけることができます。まずは以下からお探しのエリアをお選びください。

この記事を読んだ方はこんな記事も読まれています
-
3分でわかる!墓じまい・改葬の手順と費用
目次1 墓じまい・改葬とは2 墓じまいの手順2.1 家族・親族と話し合う2.2 今のお墓の管理者に話を通す2.3 移転する先の墓地を探す2.4 移転先の墓地の受入証明書をもらう2.5 改葬許可申請書を入手する2.6 現在 […]
3分でわかる!墓じまい・改葬の手順と費用
-
お墓にあるご遺骨を取り出し、手元供養する方法とは?
目次1 通常の改葬の手続き2 新たにお墓(納骨堂)に納めない場合の改葬3 まとめ 先日、次のようなお問い合わせをいただきました。 「亡き妻の遺骨を一旦はお墓に納めたのですが、やはりもう少し手元に置いておきたい。遺骨を骨壷 […]
お墓にあるご遺骨を取り出し、手元供養する方法とは?
-
お墓に刻まれる家紋の必要性
目次1 家紋とは2 なぜ墓石に家紋を彫るの3 当家の家紋の探し方4 お墓に家紋を入れる必要性5 まとめ お墓参りをしていると、ふと他のお墓を目にしたときに家紋が彫られたものを見かけることがあります。家紋を入れているお墓と […]
お墓に刻まれる家紋の必要性
-
お墓の選び方4つのポイント
目次1 あなたならどうしますか、お墓の選び方2 ポイント1 お墓に対する心情 -景観、お墓のタイプ-3 ポイント2 建立にかかる費用 -永代使用料と建立費-4 ポイント3 墓地霊園の立地条件 -交通の利便性、所在地-5 […]
お墓の選び方4つのポイント