
墓石に彫られている文字
一般的に墓石には家の名、戒名(法名)、俗名、没年月日、享年、建立年月日、建立者名などの文字が彫られていますが、墓石によっては好きな言葉や俳句が彫られていることもあります。たとえば心・想・絆・縁などの一文字、ありがとうなどの言葉が人気です。
それらをよく見ると、彫られている書体にもさまざまな形があることに気づくと思います。墓石に彫られる文字のに制限はないのか、興味を持たれる方も多いでしょう。
墓石に彫る文字の書体
墓石に彫れる書体はこれまで縦書きで毛筆書体に限られていましたが、技術が発達したことでバリエーションが増えました。墓石のデザインも多様化したことで、現在は彫れる文字の書体に決まりはありません。中には、故人が描き残しておいた文字や書道家に依頼して書いてもらった文字を彫ってもらう方もいます。ただ、現在でも一般的には毛筆書体が利用されることが多いようです。
毛筆書体とは、毛筆で書いたような書体の総称のことです。毛筆体には篆書体、楷書体、隷書体、行書体、草書体の5つの種類があります。
人気の書体は楷書体・行書体・隷書体
楷書体とは、字を崩さず一画ずつ書かれた書体です。日常的に使用される漢字の基本的な字形で、読みやすくなっています。
行書体とは、楷書体を少し崩していくらかの続け書きをした書体です。崩してあるとはいえ読みやすく、楷書体に比べて柔らかさがあります。
隷書体(れいしょたい)とは、押さえつけたようなひらたい書体で、紀元前3世紀頃の中国で発達して公文書にも使用されていました。
篆書体(てんしょたい)は最も古く歴史がある文字ですが、そのため象形文字に似た字形をしており、実印など複製を防止する際に利用されています。草書体は早書きをすることを目的としているため、かなりの崩し文字で一般の方が読み解くのは難しい字形です。
篆書体と草書体は読み解くのが難しい文字なので、墓石に使用されることはあまりありません。
墓石に彫る文字に制限はないのか
墓地の区分としては寺院墓地、公営墓地、民営墓地などがありますが、寺院墓地の場合は、墓石に彫る文字に一定の決まりを設けていることもあるようです。お墓の一番上にある石(竿石)の正面には家名を彫るケースが多いですが、寺院墓地では宗旨宗派に沿って南無阿弥陀仏や何妙法蓮華経を彫ることがあります。
具体的には、浄土真宗では「南無阿弥陀仏」または「倶会一処(倶会一處)」と彫刻し、禅宗系(曹洞宗・臨済宗・黄檗宗)では一円相(◯)を彫ることがあります。
公営墓地や民営墓地ではそうした規定は特に設けられていないので、バラエティーが豊かになり、縦文字・横文字、多用な字形や文字、最近は花柄などが彫られた墓石も見られます。
文字は漢字でないといけないという決まりもないので、ひらがな、カタカナ、英語でも彫刻できます。
彫り方でも印象が変わる
書体にはこだわる方も多いですが、見落としがちなのが彫り方です。彫り方には、彫り込み、霞彫り、平彫りなどがあります。
一般的なのは楷書体で彫り込みですが、彫りの深さによっても印象が変わります。彫刻方法を確認するためには、石材業者にサンプルを見せてもらうのがいいでしょう。
墓石のイメージは文字で変わる
墓石のデザインは大きく分けると和型と洋型がありますが、墓石デザインによっても適した書体、文字、彫り方が変わってきます。墓石に彫る文字を選ぶときには、墓石に適した書体を選択することが重要です。
墓石のイメージはもちろん、墓地に対する印象も変えてしまうので、よく考えてから決めるのがおすすめです。また、基本的な部分として、一般の方が読めない書体は避けるべきでしょう。
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