
一族の家系図となる墓誌
お墓参りに出かけると、お墓の傍に建てられた石板をご覧になる機会があるのではないでしょうか。これが墓誌と呼ばれるものですが、全てのお墓にあるものではありません。
今回はこの墓誌の必要性や役割について詳しくご紹介していきます
墓誌とは
そもそも墓誌は日本ではなく中国に起源があります。死者の事跡を後世に残すため、死者の姓名や経歴、功績、没年が銅板や石板、レンガに記して遺骨とともにお墓に埋められるものでした。現在はこの中国のようなお墓に墓誌を埋めるといったことはありません。
お墓の墓誌とは
日本でいうお墓の墓誌は、墓石の傍らに建てられている石板です。この墓誌には、死者の名前、戒名、法名、没年などが彫られています。墓誌には埋葬者である家族や親族、先祖の名が刻まれており、まさに一族の歴史をたどることができます。これは日本独特の風習と言えるでしょう。
墓誌は、宗旨宗派や地域によって墓標、墓碑などのように呼び名が異なっています。かつての日本は、一代で1つのお墓というのが通例であり、墓石に埋葬者の戒名を刻むのが一般的でした。
しかし1900年あたりから一代に限らず家族が同じお墓に入る風習が増えたことで、墓石に埋葬のたびに文字を刻むことが困難になってきました。
また、墓誌は供養が必要ないため、お布施にかかるコストを抑えることができ、墓石に彫る戒名をあえて墓誌に彫るという一族が増加してきました。
こうした経緯もあり、ここ20年から30年で墓誌を建てるケースが増加傾向にあります。
お墓の墓誌の役割について
墓誌の役割は、埋葬されている人物を明確に示すことにあります。
墓石に先祖代々の名を連ねるには限界があります。しかし墓誌であればスペースがあるため複数の埋葬者の名前を彫ることができます。
墓誌の内容は、寺や仏壇にある過去帳と記載している事項が重複していることもあり、墓誌を立てなくても問題ないと考える方もいらっしゃいます。
しかし近年では核家族化が進んだことでお墓参りの際にふと墓誌を眺めることで先祖代々の名を知ることができる貴重な機会になると言えるでしょう。
現代だからこそまさにこの墓誌の価値は大きなものになっているのではないでしょうか。
お墓に墓誌は必要か
お墓に墓誌は、必ずしも必要というものではありません。
前述のようにかつては一代につき1つのお墓でした。さらには土葬が主流であったことから、埋葬後は石塔を置いてお墓にしていたこともあり、石塔に埋葬者の名を彫るのみで十分だったのです。
しかし戦後に制定された墓埋法によって自由に埋葬やお墓を建立することができなくなったうえ、墓地も不足したことから1つのお墓に先祖代々で入る家墓へと変化していったのです。
もちろん、この場合も墓誌は必要なく、墓石本体に埋葬者の名前を刻めば問題ありませんが、何代にもわたる場合には墓誌を利用するのが良いでしょう。また、背中合わせとなる区画の場合、石塔の後ろに彫刻のスペースがない場合にも墓誌を建てるのが好ましいです。
墓誌を建てる場合の費用はおよそ10万円~20万円になります。価格は墓誌の石板の大きさやデザイン、石の種類によって異なってきます。サイズが大きく、デザインが凝ったものほど高くなる傾向にあり、石の種類は国産の石ほど高くがなります。
まとめ
墓誌を付けるのは必ず必要ではないものの、子どもや孫にわたって次の世代に家系の構成を知ることができますし、お墓参りに訪れる度に先祖代々の故人を偲ぶことができます。
墓誌の建立を検討されている方は、墓誌を置くことで、訪れる度にさまざまな思いを胸にお墓参りできるという点も考慮されてはいかがでしょうか。
墓地・霊園選びでお困りですか?
「霊園さがし」は、全国の墓地・霊園情報を掲載したポータルサイトです。さまざまな条件から、あなたの探しているお墓を見つけることができます。まずは以下からお探しのエリアをお選びください。

墓地・霊園選びでお困りですか?
「霊園さがし」は、全国の墓地・霊園情報を掲載したポータルサイトです。さまざまな条件から、あなたの探しているお墓を見つけることができます。まずは以下からお探しのエリアをお選びください。

この記事を読んだ方はこんな記事も読まれています
-
オリジナリティと歴史を持つ墓地霊園
目次1 日本におけるお墓事情、そして各地に残る歴史的なお墓2 アイヌのお墓3 沖縄のお墓4 隠れキリシタンのお墓5 華僑の共同墓地6 各地に点在する外国人墓地7 高野山墓地8 まとめ 日本におけるお墓事情、そして各地に残 […]
オリジナリティと歴史を持つ墓地霊園
-
お墓の構造とお墓として成り立たせる要素とは
目次1 構造と成り立ちからお墓を考える2 お墓の基本的構造はどうなっているのか3 供養を手助けするお墓の付属部4 装飾としての役割を持つ付属部5 お参りする人のための付属部6 まとめ 構造と成り立ちからお墓を考える お墓 […]
お墓の構造とお墓として成り立たせる要素とは
-
お盆・お彼岸
目次1 お盆とお彼岸は、日本の伝統的な先祖供養の習わしで、年中行事の中でも重要な仏教行事です。1.1 お盆の習わし1.2 新盆(初盆)のしきたり1.3 お彼岸の習わし お盆とお彼岸は、日本の伝統的な先祖供養の習わしで、年 […]
お盆・お彼岸
-
納骨式の挨拶を例文付きで解説。案内状の書き方も紹介
目次1 納骨式の挨拶のポイントと例文1.1 喪主として参列へのお礼を述べる1.2 納骨式後に会食がある場合の挨拶1.3 献杯の挨拶の仕方1.4 納骨式の挨拶の例文2 納骨式の案内状の書き方2.1 案内状を書く上での注意点 […]
納骨式の挨拶を例文付きで解説。案内状の書き方も紹介