お墓の区画の広さ
お墓を買おうかと検討している際に、新聞折り込みなどに入ってくる霊園の区画募集のチラシを見ると区画(お墓の場所)の広さが異なったり、費用が違ったりすることに気付くかもしれません。
田舎や親族のお墓参りなどに行った際、同様な規模のお墓が多く見られる一方で、柵や門が設けられた広大なお墓があったり、植木などが植林された規模の広いお墓を見たりしたことがあるかもしれません。
お墓の区画はどのように決まっていて、どんな規模のお墓を買えばいいのか迷っている方にお墓の区画の広さについてご案内します。
お墓の区画の面積
お墓の区画の面積は小さいほど費用が安くていいとか、差をつけたいなら大きい方がいいといった単純な話ではありません。
墓石の下の部分などにカロートと呼ばれるご遺骨や骨壺を納骨するための場所を設置する必要があります。たとえば、近年人気を集めている個人墓なら、ご遺骨1人分が入れば良く、夫婦墓なら2人分のスペースが確保できる区画で十分です。ですが家族墓や子孫代々にわたって同じ敷地で納骨をしたいなら、6人から8人分、さらにそれ以上の敷地を確保する必要があります。
霊園内で大きな規模の墓地を見ると、墓誌に複数の戒名が刻まれているケースも多いほか、将来に備えて大きな区画を用意する方も多いのです。
そのため、区画の面積や費用などを考える前に、これから購入するお墓に将来的に誰が入るのか、家族構成や親族構成などを踏まえて検討しなくてはなりません。
お墓の区画の広さの単位
民営霊園の場合、お墓の区画の広さは㎡単位で表示されるのが一般的で、募集チラシなどでもよく見かける募集単位となっています。
公営霊園ではお墓の区画単位を霊地と呼ぶケースがあり、その場合の広さは 100cm×100cm=1.0 ㎡となります。
寺院霊園の場合は聖地といった単位で表すことがあり、その場合、90cm×90cm=0.81㎡となり、だいたい畳半畳分が目安です。関西でも、この聖地を単位に使います。
また、お墓の区画の広さが1坪単位で表示されている場合、広さは 90cm×180cm=1.62㎡で畳1畳分に相当します。
平均的なお墓の区画の面積
永代使用権を得て利用されているお墓の区画面積の全国平均を見ると、1.50 ㎡以下が一般的です。もっとも、東京と京都では平均区画面積が 1.0 ㎡を割っており、人口が多い地域や土地が少ない地域では面積が小さい傾向が見られます。一方で、土地が広い北海道ではお墓の区画募集がある場合、2坪以上で募集されることが少なくありません。
お墓の区画は狭い、広いだけでなく、予定するご遺骨を納めることができるかが問題です。
近年は永代供養墓や納骨堂、樹木葬などを希望する方も増えているため、自分たち世代だけでなく、子どもや孫たちがお墓に対してどんな価値観を持っているのかや、お墓を承継して自分たちも納まりたいという希望があるのか、家族や親族でよく話し合ってみましょう。
平均的なお墓の区画の永代使用料
お墓の区画を得るためには、申し込みをした後、契約を行い、永代使用料を墓地霊園に支払う必要があります。また、その後は毎年、管理費を支払わなくてはなりません。
永代使用料は区画の面積の大きさだけでなく、墓地霊園がある地域の地価なども大きく影響します。
たとえば、都心の一等地にあるタレントなどの葬祭が行われることでも有名な都営青山墓地の永代使用料は 1.0 ㎡あたり 275万8千円もします。全国平均を見ると1.0 ㎡あたり50万円で、永代使用料の平均額は約75万円となっているので、場所や選ぶ霊園によっても大きく異なることがわかるでしょう。
まとめ
お墓の区画の面積を決めるには広さや費用だけでなく、ご遺骨を納骨するための広さをとることを基本に検討しなくてはなりません。
将来にわたり、何人くらいの人が納骨されるのか、家族や親族で検討して区画の広さを決める必要があります。
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